2012年05月04日

母の愛

「わが母の記」を見てきました。

井上靖の「しろばんば」などいろんな本を読んでも
自分は母から捨てられたと端々に書いてあるのを
覚えていました。
でも母は捨てたわけではなかった!
最初は台湾赴任の時、当時は船も貧弱でいつ沈没するか
分からないから、長男で跡取りは危険な目にあわせたくないという
母心から発したものでしたが、複雑な環境で母が国内に帰ってきても
母の元に変えることが出来なかった。

子供は母に捨てられたと思うし、育てのばあちゃんに愛情がわき、
母は手元に取り戻すことが出来ず、そのまま離れて大人になって、
母に痴呆が出てまだ小さい自分を必死で探し回っているのを初めて見て、
母の愛情にふれ涙するという物語。

樹木希林の入れ歯をはずしてまでの迫真の痴呆。
役所公司の苦悩する姿、伊豆の自然、実際のお宅、別荘
日本の自然を堪能しました。

海外でも高く評価されているということは、
この親子関係は日本だけではないのでしょう。
今は親子関係も希薄なっていますが
それでも母は子供が一番、親は子供が一番。

上の反対のパターンで、
親が離婚して、1人里に残った人が75歳になっても父親(養子だった)
の姿を追い求めているのを見ていると、夫婦関係が破綻することは
幾つになっても子供心に深い影響を与えるものだと考えさせられます。








Posted by 室井孝子 at 09:02│Comments(0)
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